大手企業が競合にいる中で、なんとか業績を上げたいが、何から手を着けたらよいのか分からない、という質問をよく受けます。今回は、この「業績アップに必要なFST」について、パスファインダーズ株式会社 代表取締役社長 日沖さんにお話をお伺いしていきます。
フォーカス(集中)・スピード(迅速)・徹底=FSTといいます(日本語でも英語でもFSTです)。私の本である『BPMがビジネスを変える』(日経BP企画)の第一章にも書いております。
このFSTというのは、歴史でみる強い組織の条件でもあります。賢い戦略、判断・実施の迅速さ、実行度の徹底がされた国や軍隊が強いということなんです。それは現代の企業にもあてはまります。
強みを発揮でき、競争優位を築ける領域にフォーカスすることが第1の条件。そのフォーカスした領域で競合よりすばやく動くことで常に先手を取ることが第2の条件。中途半端な妥協はせずに、徹底的に勝ち筋にこだわることが第3の条件です。
集中・迅速・徹底ということを常に頭において事業を行う。正しい戦略を立て、その戦略をスピード感を持って徹底的に行う。それによって業績アップを見込めるだけでなく、たとえ小さな規模の会社でも大手企業以上の成果を出せる可能性が大いにあるのです。
【 日沖 博道(ひおき ひろみち)】大手コンサルティング組織にてシニアアドバイザー、統括パートナー、ディレクター等を務め、経営コンサルティングと事業会社経営を経験した後に独立。2012年にパスファインダーズ株式会社を設立。新規事業の開発・推進・見直しを中心としたコンサルティングを提供。